いよいよ春めいてきましたね。
いや、本日は雪の予報もあったんですが、それでも寒さがゆるんできたのがわかります。
2月初めの校了と、その後の特急仕事も無事に入校した…はずで。
そうこうするうちにまた次の仕事へと、徐々にねじが巻かれてきた感じですが、先週はひさびさにツタヤ詣でをば。
いえね、ミレニアム2&3がレンタル解禁となっていたのを知ったからには、借りないわけにはいかんかったのです。なにしろ去年の秋に見た最初の1本がガッツリおもしろかったので。いや、あれだけ陰惨な話を「おもしろい」というのもいかがなものかと思うんですが。
ともあれ、本日は最初の1作をご紹介。
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 』
★★★★★
原作はスウェーデンの推理小説。そもそもこの小説(未読です)、人口900万人ほどのスウェーデンで3部作合計290万部売れたそうで。3人に1人とまではいかなくても(いや成人指定だし、貸し借りして読む人を含めたらそのくらいになるかも?)、ものすごい勢いで読まれまくったそうです。本国に留まらずヨーロッパを中心に大ヒットしたこの本を見逃していたのは、ミステリ読みのアテクシとしてはうかつでした。
ミステリとしての筋立ては、まぁ、おおむね想定の範囲内です。そもそも、この21世紀に、本当に意外な結末なんてものはほぼ不可能ですから(ないわけじゃないyo)。
※以下、微妙にネタバレ含みます。
いや想定の範囲といっても、犯人がわかるってことではなく、ここ20〜30年くらいのサイコサスペンスの王道的ストーリーかもね、という意味でして。そして王道だからといってこの映画のおもしろさはビクともせんのです。犯人探し以上に、ヒロインの捜査活動そのものがハラハラドキドキなんですね。いやハラハラドキドキどころか、目を背けたくなるような性暴力シーンがあったりして、正直、なんらかの被害体験のある人にはとてもお薦めできません。が、しかし、ヒロインはただ虐げられるわけではなく、がっつりリベンジいたします。いやむしろ、3作通してヒロイン、リスベットの復讐譚といって良いかもしれません。
そうなんです。こちらのコワモテ姐さん↑リスベットの存在感がミレニアムのすべてといって過言ではないでしょう。
この人、あらゆるところで破格なんですが、身長の設定がアテクシとほぼ同じなのには驚きました。だってスウェーデンですよ? まわりと比べたら子供レベルの体格なわけで。その小柄なヒロインが、天才ハッカーだったり、腕利きの調査員だったりするとなれば、スリリングにならないわけがありませんがな。
ま、あらすじはwiki先生におまかせするとして、アタクシ的なツボは、まずスウェーデンの風景が新鮮(やたら寒そうだけど)! そしてもう一人の主役、ミカエル・ブルムクヴィストのあだ名が「カッレくん」! 出てくるノーパソはMacだらけ!…なあたりでしょうか。
「カッレくん」というのは、スウェーデンを代表する児童文学作家アストリッド・リンドグレーン女史が生んだ少年探偵で、「名探偵カッレくん」シリーズは「長靴下のピッピ」シリーズと並ぶ代表作です。そういえば、カッレくんシリーズこそ、私が人生最初に読んだ探偵小説かも!?
さらに、カッレくんがらみで思ったのは、もしかしたらリスベットは、21世紀のダークでアダルトなピッピなんじゃないかということ。いや、原作者のスティーグ・ラーソンがそこまで考えていたかどうかは別として(考えていた気がする)、ほぼ全員がピッピに親しんでいるであろうスウェーデンの読者には、アテクシと同じ感想を持つ人が多いはず、と意味なく断言いたします。ええ。
※追記:私ごときが断言せずとも、やはり原作者ラーソンは「大人になったピッピ」としてリスベットを描いたそうです。ソースはこのあたり。
ともあれ即座に第2作、3作が見たくなる1本でした。
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